第2回:上達ゴルファーの共通項:「逆算思考」で練習の質を一変させる

前回の記事で、私たちは「知識(Know)」と「実行(Do)」の間に 99% の壁があることを確認しました。知識で頭でっかちになり、無意識の反復練習が不足しているのが、上達が止まる最大の原因ということが理解できたと思います。

しかし、こう聞くとあなたは思うはずです。

「では、何をどう反復練習すればいいのか?」

私は多くの方をレッスンしてきましたが、残念ながら、多くのゴルファーは「ナイスショットが出たらOK」という「行き当たりばったり」な練習を続けていることが多いです。

これでは、100 球打っても効果は薄く、効率良い上達には繋がりません。

上達を続けているゴルファーには、無意識に実行している共通の思考パターンがあります。それが、今日のテーマである「逆算思考」です。

結論から言います。あなたの練習の質を 10 倍にするのは、「どうなりたいか?」という目標から、「今、何をすべきか?」という 1 つの行動を明確にする。それが逆算のプロセスです。

なぜ「逆算思考」が必要なのか?

ゴルフ上達は「足し算」ではなく「引き算」

一般的な思考は「足し算」です。

足し算思考:「ナイスショットを 100 回打つ」+「いいスイングを試す」=「良いスコアが出るだろう」

結果:練習の目的がバラバラになり、「知識の 1 つ 1 つ」に振り回されてしまう。

一方、上達ゴルファーの思考は「引き算(逆算)」です。

逆算思考:「目標スコア 90台」−「大叩き(トリプルボギー以上)を 0 にする」=「ボギーペースで回る戦略」

結果:目標達成に直結する、最も重要かつ緊急性の高い「 1 つの課題」が明確になる。

ここで大きな差が生まれるのが分かると思います。

「 90 台で回る」ためのスコア逆算戦略

では、具体的に「 90 台で回りたい」という目標を逆算してみましょう。 100 を切るための最大の鍵は、「パーを狙う」ことではなく、「大叩きを避ける」ことです。

目標: 90 台で回る

逆算戦略: 18 ホールで 18 回以上ボギーを打たない

行動目標: トリプルボギー( 7 打)以上を 1 回も打たない

大叩き回避

逆算戦略: トリプルボギーは「ペナルティ」から生まれる

行動目標: ティーショットでの OB 、池ポチャ( 1 罰打)を 1 回も打たない

練習課題

逆算戦略: プレッシャー下で OB を回避できる能力」を習得する

行動目標: ドライバーを「 7 割の力」で「フェアウェイの右半分」に運ぶ練習に集中する

このように逆算することで、あなたの練習の目的は「ナイスショットを打つこと」から「 OB を打たないための 7 割スイングの再現性を高めること」へと劇的に変わります。

これはひとつの例ですが、まずは自分の課題を、自分自身で見つめなおすこと。これが非常に大切です。

逆算思考を練習に活かす 3 ステップ

逆算思考で「1つの課題」を見つけ、それを練習に落とし込むための具体的なステップです。

Step 1 目標を分解する(スコア)

まず、ラウンド後のスコアカードを準備し、目標達成を妨げている要因を分解します。

大叩き(トリプルボギー以上)の回数:何ホールで大叩きしたか?

大叩きの原因:その大叩きは、 OB や池( 1 罰打)から始まったか? 3 パットからか?

最悪のミスの傾向:その OBは「左」か「右」か?(例:常に左へのフック OB が原因)

Step 2 実行課題を 1 つに絞る(行動)

Step 1 で見つけた最大の原因を解決するために、「次回のラウンドで実行する 1 つのルール」を定めます。

原因がアプローチのミスヒットの場合: 実行課題は「アプローチでSWを使わない。転がすことに徹底する、または「カップから5m以内に寄ればOK」と決定する。

原因が 3パットの場合: 実行課題は「3m~10mのパットは寄せることだけを考える」と決定する。

Step 3 練習の目的を定義する(技術)

実行課題を達成するために、「その日の練習で何を習得するか」を定義します。

実行課題 : アプローチでトップしない方法を学ぶ。

練習の目的: 「 10 球中 8球以上をトップしなければOK」

あなたの練習は、「ただ球を打つ時間」から「目標達成のための 1 つの課題をクリアする時間」へと進化します。

あなたの上達を加速させる行動提案

知識収集から脱出し、逆算思考を実行に移すため、今日から以下の行動を始めてください。

行動提案 1   あなたの「大叩き原因」をスコアカードで逆算分析する

過去 3 回分のスコアカードを用意し、トリプルボギー以上を打ったホールを全てチェックしてください。

そのミスが「技術不足」ではなく「判断ミス(無理な攻め、 OB 、 3パット」だったかを分析し、最も頻度が高い 1 つの原因を特定しましょう。

行動提案 2 :次回の記事で「学習スタイル」に合わせた課題を確定する

逆算で見つけた課題は、あなたの「学習スタイル(YouTube型/レッスン型)」によって、練習への落とし込み方が異なります。

次回の記事では、あなたのタイプに合った、課題の 1 点集中化の方法を解説します。

あなたの「逆算課題」を無意識の実行へと繋げましょう。

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